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2023/03/06
現在、世界的にブロックチェーンの市場規模が拡大しています。Fortune Business Insightsによると、ブロックチェーン関連の市場規模は、2017年時点で16.4億ドルだったところ、2025年までには210.7億ドルまで成長すると見込まれています。
なぜ、こんなにもブロックチェーン市場の規模が拡大しているのでしょうか?
本記事ではブロックチェーン市場規模拡大の理由と、現在のブロックチェーン市場、そしてとりわけ注目されているベトナムのブロックチェーン技術についてまとめました。
ブロックチェーン市場規模拡大の理由
ブロックチェーン市場の規模が拡大した理由の1つが、新型コロナウイルス感染症の流行だと言われています。
2019年12月初旬、中国の武漢市で、1人目の新型コロナウイルス感染者が報告されました。その後、ウイルスは国境を越えて瞬く間に広がり、バンデミックと言われるほどに大流行します。
新型コロナウイルス感染症が流行したことにより、人々は自宅で過ごす時間が増えていきました。同時に、自宅で享受できるオンラインサービスの需要が高まります。その流れを汲み、企業もインターネットを経由して消費者にサービスを提供するようになりました。ビジネスではテレワークが推進されたことで、仕事でホームサーバーを利用する機会が増えます。
以上のように、新型コロナウイルス感染症の流行を経て、プライベートにおいても、ビジネスにおいても、スマートフォンやタブレットのようなモバイルデバイス、インターネットが、いっそう普及するようになりました。
モバイルデバイス、インターネットの普及により、個人によるブロックチェーンの利用も進みます。プライバシーに対して、さらなる注意が必要とされ、ブロックチェーン技術による課題解決が求められるようになります。こうしてブロックチェーン市場の規模が拡大したのです。
暗号資産の導入指標が急激に拡大
現在のブロックチェーン市場には、ブロックチェーン技術を応用した送金システムやNFT(非代替性トークン)を活用したゲームなど、国際的に有名なブロックチェーンのプロダクトがいくつも存在します。
そんな現代のブロックチェーン市場において、とりわけ注目を集めているのが「暗号資産」です。
暗号資産は、導入指標が急拡大しています。一説によると、2021年の暗号資産導入指標は、昨年に比べて880%も成長しているとのことです。そして、もっとも導入指標の高い国がベトナムと言われています。
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ブロックチェーンの技術が注目されるベトナム
かつてブロックチェーン技術は、主に暗号資産「ビットコイン」の基幹技術として使われていました。しかし、現代では改ざん耐性に優れる特徴が評価され、様々な分野で活用されるようになっています。
例えば、契約や権利、資産など、秘匿性の高い情報の管理や、各種取引・プロセスの自動化に、ブロックチェーン技術が用いられています。
活用の分野が広がったことで、ブロックチェーン技術の需要も高まっていることから、各IT企業はブロックチェーンの開発サービスを提供しはじめています。ITに強いベトナムの企業も例外ではありません。昨今、ベトナムのIT企業では、ブロックチェーンに集中して開発サービスを提供しています。
ベトナムは、勤勉な国民性が高く評価されている国です。加えて、政府はIT人材の育成に力を入れています。近年注目されているオフショア開発において、とりわけ需要が高い国でもあります。このことから、今、ベトナムのブロックチェーン技術には大きな期待が寄せられています。
実際に、海外からの投資によりベトナムのIT企業が大きく成功した事例もあります。
2021年、暗号資産で影響力を持つ世界の10人に選ばれた1人に、ベトナム人エンジニアのグエン・タイン・チュン氏がいます。グエン・タイン・チュン氏がCEOを務めるベトナムのスタートアップ企業スカイメイビス(Sky Mavis)は、経営が厳しかった頃、同社が開発したブロックチェーンゲーム「アクシーインフィニティ」を介して資金を確保しています。結果、現在は8,000人を超える従業員を擁する大企業となりました。
ブロックチェーン技術に期待が寄せられる一方で、ベトナムのブロックチェーン市場は課題も抱えています。
現時点でベトナムでは、支払い手段に関して、中央銀行の認可する方法以外は法的に認められていません。違反した際には高額の罰金が科されます。規制さえ緩和されれば、ブロックチェーン市場において、ベトナムの地位はいっそう向上することでしょう。