VNEXTの会社紹介資料
2021/05/19
現代のソフトウェア開発やソーシャルゲーム開発は、海外会社にアウトソースする手法、すなわち「オフショア開発」の活用が主流といっても過言ではないかもしれません。
2012年にある独立行政法人が行なった調査で、すでに45.6%もの日本企業が活用していると発表されたことからも、現在はより多くの企業が導入していると予想されます。
一方で、オフショア開発の契約方式をどうするべきか悩んでいる企業も多いはず。
今回は、オフショア開発契約の種類とそれぞれの違いを紹介します。この記事を参考に、どのような契約を提示すれば良いのか考えてみましょう。
ラボ契約・ラボ型開発とは?(メリット・デメリット)
「ラボ契約・ラボ型開発」とは、一定期間の仕事量が最低限保証された契約のことを指し、別名「ODC(オフショア開発センター)契約」とも呼ばれています。
この契約における委託側と受託側のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
委託側 |
・優秀な人材を確保することで低コストかつ質の高い依頼が可能 ・定期的に発注したい時に便利 ・自社の海外開発ラインが作れる |
・複数の案件を持っていないとリソースコストが上回ってしまう可能性あり ・自社のリソースが足りない証となる ・開発ライン構築にコストがかかる |
受託側 |
・定期的に案件が入ってくる ・長期的な契約を結べる ・親会社からのバックアップ保証 |
・一つ一つの案件費が安い ・委託側からの要望は原則絶対 |
「ラボ契約・ラボ型開発」が持つ委託側の最大メリットは、優秀な人材を確保すれば低コストで高品質な開発が行なえるという点です。
もともとオフショア開発を導入するメリットには「コスト削減」が含まれています。
ただし、品質に関しては受託する側の力量に寄ってしまうことがデメリットでもありました。
しかし「ラボ契約・ラボ型開発」の場合、自社専用の人材を確保することで、長期的に知識や技術を養わせることも可能ですし、その人材が優秀であるほど品質も高くなります。
定期的な発注をしたい企業には、おすすめの契約形態です。
準委任契約・請負契約とは?(メリット・デメリット)
オフショア開発における準委任契約とは、開発自体は海外企業に委託するものの、開発における責任はほぼすべて委託者(発注者側)が負う契約のことです。
一方、請負契約は開発に関する責任をすべて受託側が負う契約を指します。
両者のメリット・デメリットは以下の通りです。
<委託側>
メリット | デメリット | |
準委任契約 |
・自身の開発チームが持てる ・進捗状況を把握できる |
・責任はすべて委託側になってしまう ・受託側の問題にも要対応 |
請負契約 |
・開発における責任がない |
・受託側から良書を得られづらい |
<受託側>
メリット | デメリット | |
準委任契約 |
・委託側に責任がある ・委託側の計画に則った開発を進めればOK |
・プロジェクト管理能力が向上しにくい状況になってしまう ・委託側から切られてしまう可能性 |
請負契約 |
・ある程度の業務を任せてもらえる、技術力や管理力の向上が見込める |
・開発における責任を負うことになる |
上記の通り、どちらの契約を結ぶかによって「責任の所在」が異なります。
委託側からすれば、開発工程におきた問題や課題、あらたなコスト追加などの責任を追わずに済むように「請負契約」を結びたいと思うものですが、受託側は逆に責任を委託側に取ってほしいと思うものです。
どちらも金銭的な面で負担を強いられるのを避けたいためでしょう。したがって、契約時の火種になりやすいのです。
契約前の調整が重要
オフショア開発を潤滑に進めるには契約前の調整が重要となるでしょう。
多くの企業が海外の企業にアウトソースをすることからも、以下のような調整が必要です。
1. 契約書の作成
どのような契約を結ぶときでも、必ず「契約書」を作成しましょう。
特に海外の企業と交渉する場合は、契約書を作成しないと「言った言わない問題」に発展してしまうかもしれません。
いざというときに証拠となるものの準備は必要です。
2. 言語がしっかり通じる企業かどうか確認する
海外企業と連絡を取る際は、必ず英語と日本語、両方の言語が通じる企業を選んでください。
会議や打ち合わせで言葉が通じない、コミュニケーションが取れないのは思わぬ損害を生み出すリスクとなるからです。
3. システム開発で揉めそうな点は、あらかじめ明確に規定する
上述したように、開発工程の中で起きる問題に対する責任の所在に関しては両社が納得する形を取らないといけません。
契約してからもめてしまうと開発業務の遅れや最悪の場合打ち切りにつながる可能性もあるので、しっかりと話し合い必ず書面で残しておきましょう。
【まとめ】
・それぞれの特徴を掴んで、効果的なオフショア開発契約を結ぼう
オフショア開発には大きく分けて「ラボ契約・ラボ型開発」、「準委任契約」、「請負契約」の3種類あります。
これらの特徴やメリット、デメリットを掴んで、自社にとってどの契約がベストなのかを判断しましょう。
日本でのシステム開発といえば、「請負開発」という文化が根強く残っています。
そんな日本のクライアントの要望に応えるようにVNEXTでは様々な開発手法をとっています。
クライアントの課題とニーズに合わせ、ベースのシステム開発を「請負開発」で行うことで集中的に開発を行い、
リリース後の運用を「ラボ型開発」で行い予算を抑えるなど柔軟に対応しております。
まずはお気軽にご相談ください。